芸術文化

各ミュージアムには17世紀から現代に至る幅広い美術工芸品の収蔵品がある。各家で代々受け継がれてきたこれらの文化遺産はこの地域の歴史文化を体現している。

芸術

絵画

江戸・京都・大阪など中央の美術が多く残っているだけでなく、堀江友聲ゆうせいなど、地元に根ざし優れた画力を持つ画家の作品も多い。

孔雀図 圓山応挙
孔雀図 圓山応挙(1733-1795)
絲原記念館

陶器

出雲地方を代表する楽山焼、布志名焼は、高麗、萩、京都、薩摩など他地域の焼き物の影響を受けながら発達した。

黄釉色絵六角鉢 布志名焼
黄釉色絵六角鉢 布志名焼
田部美術館蔵

漆器

小島漆壺斎、勝軍木庵ぬるであんなど、松平不昧好みの作品が残る。小島漆壺斎は現代まで続く。

棗 松風
棗 松風(不昧好み)小島漆壺斎 初代(1761-1830)
絲原記念館蔵

木工

松平不昧好みの作品を多く作った小林如泥は、釘を使わずに木を繋ぐ指物や繊細な透かし彫りなどの技巧に極めて秀でた。

茶箱
茶箱 小林如泥(1731-1831)
手錢記念館蔵

民藝

陶器、金属器、布類、漆器など、地元の作家によって作られた作品が残る。

出雲民藝館 館内
出雲民藝館 館内

刀剣と武具

伝わってきた鎧や刀には、祖先が実際に用いたものと、「苗字帯刀」を表現するため、本陣でのもてなしに使うために揃えられたものがある。

刀
刀 末関(15世紀末-16世紀中頃)拵え(18世紀−19世紀)
手銭記念館蔵

日常の道具

江戸〜昭和初期にかけて、日常的に使われていた道具類を見ることができる。

平田本陣記念館 館内
平田本陣記念館 館内

茶の湯の美術

松平不昧公が茶の湯を好んだため、茶の湯に関する道具が多く残る。茶の湯では、書画、花、こうなどで部屋をととのえ、食事と茶を楽しむために、様々な日本文化と日本工芸が組み合わせて用いられている。

茶道具 手錢記念館蔵
茶道具
手錢記念館蔵

文化

出雲式庭園

出雲式庭園の特徴は、短冊石と石臼が配置されていることなどにある。

平田本陣記念館 庭園
平田本陣記念館 庭園

たたら製鉄

日本の中で、現在までたたら製鉄が行われている唯一の地域である。

たたら製鉄
Courtesy of the Historical Museum of Iron

本陣

江戸時代、大名や家来が藩内を移動する場合、各地区の富裕な家々が宿泊施設として家を提供するよう命じられていた。

photo of Room reserved for the visiting daimyō
Room reserved for the visiting daimyō at the Hirata Honjin Museum

出雲大社

出雲地方は中央から離れているが、古くから多くの人々が訪れ、上質な文化が育まれてきた。その理由の大きな一つは、出雲大社が太古の昔より日本国内で特別な神社とされていたからだと考えられる。

出雲大社
出雲大社

松平不昧(1751-1818)

大名として藩の財政を建て直しつつ、茶の湯を好み、当時の著名な作家だけでなく出雲の職人にも好みの作品を多く作らせ、多くの職人を育成した。

松平不昧
手錢記念館蔵